2026年 東京の台風はいつ多い?気象庁・気象協会の最新予想と備え方を解説
日本気象協会の長期予測によると、2026年は日本列島への台風の接近数が8月を中心に平年並みか多くなる見込みです。夏までにエルニーニョ現象へ移行する可能性が高く、秋は発達した台風の接近に注意が必要とされています。東京地方も例外ではなく、8月の接近増と秋の強い台風に備え、屋根や外壁の点検を早めに行うことが大切です。
2026年の台風傾向 まず知っておきたい全体像
2026年の台風シーズンについて、日本気象協会は独自の長期気象予測モデルを用いた見通しを公表しています。ポイントを先に整理すると、日本列島への台風の接近数は8月を中心に平年並みか多くなる見込みで、秋は発達した台風の接近に注意が必要という内容です。
ここで押さえておきたいのが、「発生数」と「接近数」は別物だという点です。台風がたくさん発生する時期と、日本に近づきやすい時期は必ずしも一致しません。東京にお住まいの方にとって身近なのは、実際に日本へ近づく「接近数」の傾向です。2026年は、その接近数が最も増えやすいのが8月と予想されています。
もう一つ特徴的なのが、2026年は年明けから台風の発生が続いていることです。1月から5月にかけて毎月台風が発生しており、1〜5月の5か月連続での発生は、1951年の統計開始以来、1965年と2015年に続く3回目という比較的珍しい状況となっています。立ち上がりの早いシーズンといえます。
接近数とは、台風の中心が国内のいずれかの気象官署などから300km以内に入った台風の数を指します。「日本にどれだけ近づいたか」を表す指標です。
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なぜ2026年は注意が必要なのか エルニーニョの影響
2026年の台風傾向を語るうえで欠かせないのが、エルニーニョ現象の存在です。気象庁は、2026年は夏までにエルニーニョ現象へ移行する可能性が高いとしています。エルニーニョ現象とは、太平洋赤道域の日付変更線付近から南米沿岸にかけての海面水温が平年より高くなり、その状態が1年程度続く現象を指します。
このエルニーニョ現象が、台風の動きに二つの形で影響すると考えられています。
1. 太平洋高気圧が弱まり、台風が北上しやすくなる
エルニーニョ現象時には、太平洋高気圧の本州付近への張り出しが弱まる時期があると予想されています。日本の南に居座る高気圧が弱まると、台風が日本列島へ北上しやすくなります。特に8月にこの傾向が強まると見込まれており、8月の接近数増加の背景になっています。
2. 台風が発達した状態で近づきやすくなる
エルニーニョ現象に移行すると、台風の発生位置が平年より南東側、つまり日本から離れた日付変更線に近い海域へ偏りやすくなる可能性があります。発生地点が遠いと、台風が日本に届くまでに海上を進む距離が長くなり、その間に海のエネルギーを取り込んで十分に発達するおそれがあります。接近する台風の「数」がそれほど多くなくても、一つひとつの台風の「威力」が大きくなりうるということです。
日本気象協会は、こうした気象条件について、エルニーニョ現象と正のインド洋ダイポールモード現象が同時に発生した2023年と類似する点があると指摘しています。2023年は8月から9月にかけて複数の台風が日本付近に影響し、各地で大雨となりました。
時期別の傾向 発生数と接近数はいつ増える?
日本気象協会の予報モデルの解析による、2026年の時期ごとの傾向を表にまとめました。発生数と接近数を分けて見ることで、いつ注意すべきかがわかりやすくなります。
この表からわかるのは、8月がひとつの山場になるという点です。もともと8月は一年の中でもっとも台風の接近数が多い月ですが、2026年はそれ以上に多くなる可能性があるとされています。夏休みや帰省、屋外イベントが重なる時期でもあり、東京にお住まいの方も交通や外出予定への影響を意識しておきたいところです。
そして9月以降は、接近する数そのものは平年並みでも、前述のとおり一つの台風が発達して大きな影響をもたらすおそれがあります。「今年は台風が少ないから安心」とは言い切れないシーズンといえます。
東京への影響を考える 6号の事例から
2026年シーズンには、すでに東京地方が台風の影響を受けた事例があります。台風第6号は、6月上旬に日本に接近しました。気象庁が発表した情報によれば、6月3日には東京地方で土砂災害、低い土地や地下施設への浸水、河川の増水や氾濫への厳重な警戒が呼びかけられました。伊豆諸島では暴風への警戒も出されています。
このとき、東京都内でもまとまった雨が観測されました。降り始めからの降水量は、千代田区北の丸公園で158.5ミリ、府中市幸町で134.5ミリに達し、伊豆諸島の大島ではさらに多い雨量が記録されています。梅雨の時期の台風でも、都市部でこれだけの雨をもたらすことがわかる事例です。
東京は人口や建物が密集し、地下施設も多い都市です。短時間の強い雨でも浸水や交通への影響が出やすく、暴風による飛散物や停電のリスクも見過ごせません。8月から秋の本格的な台風シーズンに向けて、早めの備えが重要になります。
2026年から変わった防災気象情報
2026年の台風シーズンで、事前に知っておきたい大きな変更点があります。気象庁は2026年5月28日午後から、新しい防災気象情報の運用を開始しました。天気予報サイトやニュースで表示される警報・注意報の名称や体系が大きく変わっています。
新しい防災気象情報では、河川の氾濫、大雨、土砂災害、高潮の4つの災害ごとに、5段階の警戒レベルに応じた構成へと整理されました。主な変更点として、情報名に警戒レベルの数字が付くこと、レベル4相当の「危険警報」が新設されたこと、同じ警戒レベルの中で情報名が統一されたことが挙げられます。
名称が変わったことを知らないと、いざという時に情報を正しく受け取れず、避難の判断が遅れるおそれがあります。台風シーズン本番の前に、新しい名称と仕組みに目を通しておきましょう。
台風シーズン前にやるべき住まいの備え
接近数の増える8月、発達した台風に注意したい秋に向けて、住まいの備えは早めに済ませておくのが安心です。台風が接近してからでは点検も対策も間に合いません。ここでは、暴風雨に備えて確認しておきたいポイントを整理します。
屋根まわりのチェック
強風で最も影響を受けやすいのが屋根です。屋根材のずれや浮き、割れがないか、棟板金(屋根の頂上部を覆う金属)の固定が緩んでいないかを確認しておきましょう。飛ばされた屋根材が近隣の建物や通行人に被害を与えるおそれもあるため、早めの点検が大切です。高所での作業は危険を伴うため、無理をせず専門業者への相談をおすすめします。
雨樋・外壁のチェック
雨樋に落ち葉やゴミが詰まっていると、大雨のときに水があふれて外壁を傷める原因になります。外壁のひび割れやシーリングの劣化も、雨水の浸入口になりかねません。これらは日常では気づきにくい部分なので、シーズン前にまとめて確認しておくと安心です。
周囲の飛散物と停電への備え
ベランダや庭に置いた植木鉢、物干し竿、ゴミ箱などは強風で飛ばされる危険があります。台風接近が予想される際は、室内に取り込むか固定しましょう。また、暴風による停電に備え、飲料水や非常用電源、冷却グッズを準備しておくことも推奨されています。夏場の停電は熱中症のリスクにもつながるため、暑さ対策を兼ねた備えが役立ちます。
よくある質問
まとめ
2026年の東京の台風について、現時点で公表されている確定情報を整理しました。日本気象協会の長期予測では、日本列島への台風の接近数は8月を中心に平年並みか多くなる見込みで、秋は発達した台風の接近に注意が必要とされています。背景には、夏までに移行する可能性が高いエルニーニョ現象の影響があります。
すでに台風第6号が6月に東京地方へ影響を及ぼし、都内でもまとまった雨が観測されました。8月の接近増、そして秋の強い台風に備え、屋根や外壁の点検、飛散物対策、停電への備えを早めに進めておきましょう。あわせて、2026年5月末から変わった新しい防災気象情報の仕組みも確認しておくと、いざという時に落ち着いて行動できます。
※本記事の予測は日本気象協会・気象庁などが公表した情報に基づく2026年時点の見通しです。台風の発生・接近時は、必ず最新の気象情報をご確認ください。
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